JAXAラボ機能/ハブ機能(ポストISS)
「JAXAラボ機能」及び「JAXAハブ機能」は、文部科学省研究開発局宇宙開発利用課が提唱する、将来の地球低軌道利用における国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の関与の在り方構想。国際宇宙ステーションの運用終了後(ポストISS)において、米国が構想中の民間宇宙ステーションを見越して、日本企業が、米企業の民間宇宙ステーションの利用サービスを提供するスキームにおいて、その一部をJAXA自らが、またJAXAが科学コミュニティの研究需要を取りまとめて、サービス利用を行う構想。日本企業の宇宙ステーション利用サービス提供に対し、国がJAXAを介して一定程度需要の下支えを行う狙い。
このJAXAラボ機能及びJAXAハブ構想に対し、JAXA側の「受け止め」として明らかにされたところによれば、民間宇宙ステーションに参画する日本企業に対するアンカーテナントの効果、及び従来の有人宇宙環境利用や宇宙探査イノベーションハブを通じて獲得した知見やノウハウの活用の観点で、意義を認めつつ、「JAXAの現状の体制のままでは実現困難」との認識を示した上で、JAXAの「人的資源強化」と「持続的な予算の確保が必要」としている。
府省における宇宙政策の企画立案段階において、実施機関の側から実現可能性に対する提案を行うことは、珍しい取組と言え、今後の宇宙政策における対話型政策形成のモデルケースとなる可能性がある。