プロジェクト業務改革(プロジェクトに関する業務改革)
「プロジェクト業務改革」又は「プロジェクトに関する業務改革」は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、2016年度から2017年度5月までに取り組んだ一連のプロジェクトマネジメントの再構築活動。2015年度末に発生したASTRO-Hの運用異常と喪失を契機に、JAXAのプロジェクトマネジメントを見直しに取り組んだもの。
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副理事長を委員長とする「プロジェクトに関する業務改革推進委員会」において、機構プロジェクト関係者の共通方針である「機構プロジェクトに係る基本方針」をはじめとするプロジェクトマネジメント制度の再構築、及びプロジェクト計画検討の初期段階における活動の充実化(フロントローディング)を立案し、「プロジェクトの確実な実施」並びに、「プロジェクトの成果価値向上とリスク低減」を図ることとした。
総じて、プリプロジェクト以前(概念検討段階)におけるフロントローディング活動により、新たなアイデアによるミッションシナリオを創出し、プリプロジェクト(プロジェクト準備段階)において技術成熟度(TRL)を企業が「請負うことが出来るレベル」まで高めて技術リスクを低減させつつ開発要求を網羅した上で、プロジェクト移行後の開発活動(プロジェクト実行段階)においては、企業をイコールパートナー(JAXAと対等な開発パートナー)と位置付け、宇宙機等のシステム開発を請負契約(プライム契約)によることを原則として企業の一元的な開発実施を志向したものと言える。なお、2024年度には、この請負契約の原則を一部見直し・柔軟化する取り組みがなされている。
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