水平展開
特定の宇宙機等の開発途上で発生した重大な不具合や事故原因について、他の宇宙機等においても再現のリスクが潜在していないか、又は類似事象発生のリスクが潜在していないかを、一斉に確認する信頼性確保の手法の一つ。国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)において、宇宙機の喪失等が発生した場合に見られる取組。
水平展開の具体例としては、イプシロン6号機の打ち上げ失敗を受けて、品質証拠データの再確認を、開発中のJAXA全ての機構プロジェクトに対して実施したことなどが明らかにされている。
類似の取組として、「総点検」も挙げられる。「水平展開」と「総点検」の違いについては、必ずしも明らかにされているところではないが、水平展開が、「特定の不具合や事故原因の再現防止を広く他のプロジェクトに適用すること」であるのに対し、総点検は、「特定のプロジェクトに対しての重点的な確認を行う」という点で、対象プロジェクトの多寡と確認のスコープに応じて、使い分けがなされていると解される。
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